卒業生に聞く在学中のリアル

竹村 謙信(たけむら けんしん)さん

在籍していた学科・研究室 応用生物化学科・生物工学研究室
就職先・役職 産業技術総合研究所 パーマネント型研究員
卒業高校 静岡サレジオ高校

異分野への挑戦、国際的な環境でナノバイオテクノロジーを学ぶ

多様な分野に挑戦できることが本学の特色でもあり、私自身の人生の転換点でもありました。

学部3年生で生物工学研究室に所属。研究室ではナノテクノロジーを応用したウイルス感染症検出技術(ナノバイオテクノロジー)に関する研究を海外特別研究員の方が主導しており、今までの生物化学的な学びとは全く違う工学よりの分野でしたが、強烈な魅力を感じて研究テーマを選びました。

ナノバイオでは日常会話から研究ディスカッションまで全てが英語。語学・ナノテク関連の知識・実験手法と毎日が勉強でしたが、朴教授からの熱烈な指導もあり、博士課程まで非常に刺激的な毎日を過ごせました。農学部から始まった大学生活ですが、締めくくりは工学博士。少し特殊なケースかもしれません。

研究員として公的研究機関へ

博士課程卒業後は特定国立研究開発法人である産業技術総合研究所(産総研)に研究員として所属しました。およそ2300名の研究員が社会課題解決を目的として研究を実施する組織であり、自らもどうすればいいかと日々悩みながら研究を組み立て、進めています。研究は段々とバイオ分野からは離れてきていますが、時折学んだことが役に立つ瞬間もあり、身に着けた知識は無駄にならないと実感しています。

今となっては日常生活に必須なスマホも中を開ければ多様な分野の研究開発の結晶が組み合わさり形になっています。研究職は社会を劇的に豊かにすることができる可能性をもった職業であり、私自身の目標は自らの研究で実現した技術を社会に実装することです。いつか皆さんが困っていることに私の研究が寄り添っていたらいいなと思い、日々努力しています。

©国立研究開発法人産業技術総合研究所

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