卒業生に聞く在学中のリアル

太田 和晃(おおた かずあき)さん

在籍していた学科・研究室 環境森林科学科・木質バイオマス利用学
就職先・役職 住友林業株式会社
卒業高校 愛知県立旭野高校

転機は研究室

高校時代は正直なところ、自分がどのようなことをやりたいかはまだ決まっていませんでした。父が田舎の農家生まれであったことから、農学という分野には何となくあこがれをもち、農学部に入学しました。

転機となったのは学部3年から所属する研究室での生活でした。研究室では、木材資源を細かく砕き、合板・パーティクルボード・繊維板といった建材への利用について研究していました。

与えられた研究テーマについて、自分で論文を調査して、仮説を立てて、実験して、繰り返していくプロセスが楽しく、研究に打ち込みました。研究室の雰囲気もアットホームで、第2の家族ができたような気持になりました。また東南アジアからの留学生も在籍しており、彼らとのかかわりにも刺激をうけました。

国内から海外へ

学部を卒業後は大学院にも進学し、インドネシアで論文発表をする機会をいただくこともありました。前述の留学生との出会いもあり、このころから海外での就業を経験してみたいと感じていました。 住友林業に就職しようと決めた理由の一つも、海外に木質材料の製造拠点を持っていたからでした。就職して最初は国内の拠点で経験を積んだのち、現在はインドネシアの製造拠点で、製造部門のスタッフとして働いています。

当然のことながら、インドネシアと日本では、文化や考え方が異なることもあります。思うようにいかないときなどは、日々「そうくるかぁ」と思いながら、ナショナルスタッフとコミュニケーションをとり、前向きに仕事を進めています。 直感で進めることが多い私ですが、その道を信じてやってみることで、その経験が積み重なり、今の私が作られていきました。現拠点では、運営に少しでも役立てる人材になることを目指し、工場の生産管理や品質管理からマネジメントまで、多様な経験を積ませてもらっています。この経験を糧に、新たな私を作っていきたいと思います。


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