卒業生に聞く在学中のリアル

山下 寛人(やました ひろと)さん

在籍していた学科・研究室 応用生物化学科・植物機能生理学研究室
就職先・役職 静岡大学 テニュアトラック助教
卒業高校 愛知県立横須賀高等学校

研究に没頭した学生生活。恵まれた環境で、学びを深める

高校時代は物理を専攻していましたが、バイオテクノロジーや遺伝子などのキーワードに惹かれており、大学では生物を基盤とした学問を学びたいと思っていました。

専攻していた応用生物科学科では、植物や動物、微生物などが研究対象となります。3年生の後期からは、植物機能生理学研究室に所属。研究室を選ぶにあたって、1年かけて全教員の研究を網羅する実験実習を行い、自分がどういった研究に興味があるかを確認できました。学部時代に行なった遺伝子組換えの実習が、とても楽しかったことを覚えています。

研究室では、静岡の特産品であるお茶の研究に注力しました。実際に生産地に赴いて茶葉を採取して実験するなど、魅力的な植物が身近にある、絶好の学び場だと感じます。研究を通して、植物に対する興味は増していく一方で、気づけば自然と学問を深める道を選んでいました。

学生たちから刺激を受けつつ次のステップを目指して

大学卒業後は、岐阜大学大学院連合農学研究科で博士号を取得。卒業後は、国内最大の研究機関である農研機構に研究員として派遣され、1年間を過ごしました。現在はテニュアトラック制度を利用し、静岡大学で教壇に立つ傍ら研究を行なっています。

民間の研究機関では、組織が持つ目標を達成することを目指しますが、今行なっている研究は、自身の好奇心がモチベーションとなっています。研究活動講義では、学生たちとの議論の場ともなっており、彼らの持つフレッシュな視点から刺激を受けることも多いです。

今後の目標は、テニュアトラック制度における5年の任期の間に研究実績を出し、次の人材を育成する土壌を築く一端を担うことです。また、自分の在り方があとに続く研究者たちへ“研究と教育の両立ができること”を証明する、ロールモデルとなれたらいいなと思います。


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