卒業生に聞く在学中のリアル

井出 美柚莉(いで みゆり)さん

在籍していた学科・研究室 共生バイオサイエンス学科・花卉園芸学研究室
就職先・役職 静岡県庁 技師
卒業高校 埼玉県立川越女子高校

土に触れ、人を知る。選択肢の広さが魅力のひとつ。

親の転勤で離れた静岡に、大学進学を機に戻ることを決めました。静岡を選んだ理由は、一年を通して過ごしやすいことや、東西の文化や食の違いをはじめ、土地が持つ魅力に惹かれたからです。入学以前から食に興味があったため、進路の選択肢の幅が広がりそうな農学部を進学先に選びました。

「花卉園芸(かきえんげい)学研究」を専攻したきっかけの一つは、幼少期に花を大切に育てる祖母の姿を見ていたこと。土に触れ植物を育てることは楽しいと感じた記憶が残っています。

学部時代の実習で印象に残っているのは、フィールド実習をはじめとする農業実習です。茶娘衣装に身を包んで、静岡名産のお茶摘みをしたほか、梅ヶ島ではわさび栽培を営む方の家に滞在し、その生活を体験する機会にも恵まれました。「共生バイオサイエンス学科」では実際に土に触れ、人とふれあう機会が多く、自身の性質や希望に合った充実した学びの日々を送ることができたと感じています。

探究心の芽を育て静岡の農業に貢献したい。

卒業後は、在学時より希望していた静岡県庁に入庁。6年間の教育期間のうち、最初の3年間は西部農林事務所に配属され、農家へのガーベラの栽培指導や「花の都しずおか」の推進事業に携わっていました。

現在は異動を経て静岡本庁に勤務し、主に中山間地域の農業振興支援の業務を行なっています。実際に農業の現場に赴く機会は減りましたが、学生時代に実習で訪れた地域との関わりは、形を変えて今なお続いています。学生当時、農家の方とのふれあいを通して「生産者の力になりたい」と抱いた想いを今、実現できていると感じます。

教育期間の終了を間近に控えていますが、今後は施設園芸や環境制御といった研究分野にも挑戦してみたいと考えています。農業職とひとことで言っても、その内容は多岐にわたります。農業にまつわるさまざまな仕事を経験し、自身の得意分野を突き詰め、今後の静岡の農業を支えるメンバーの一員であり続けたいです。


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