教員・研究案内

植物生産管理学研究室(園芸生理学分野)

富永 晃好

 本研究室(園芸生理学分野)は、藤枝市に位置する地域フィールド科学教育研究センター・藤枝フィールドにあります。私たちは、園芸作物(果樹、花、野菜)を材料に、生理メカニズムの解析、微生物共生メカニズムの解析、および突然変異体の作出について研究しています。


①施設栽培ニホンナシの眠り症対策技術の確立
 九州を中心とした施設栽培ニホンナシでは、開花期になっても花が咲かない「眠り症(発芽不良)」という現象が顕在化しており、生産上の大きな問題になっています(図1)。私たちは、眠り症の再現条件を検討し、遺伝子発現解析等によって、発生メカニズムの解明を進めています。併せて、眠り症対策技術の開発も研究しています。

 
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②絶滅危惧種ナガボナツハゼの絶滅回避に向けた共生メカニズムの解析
 ナガボナツハゼはツツジ科スノキ属の絶滅危惧種であり、マツの樹周辺に自生するという特徴があります。そこで、ツツジ科およびマツ科植物が代表的な菌根菌共生植物であることに着目し、「ナガボナツハゼは、地下部で菌根菌の菌糸を経由してマツと繋がっており、マツの養分に依存して生きているのではないか?」と考え、植物・菌・植物の3者間共生の仮説を立てました(図2)。私たちはこの仮説を検証し、ナガボナツハゼの絶滅危機の要因を科学的に解明するとともに、絶滅危惧種の絶滅回避技術の確立を目指しています。

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③元素別イオンビーム照射による新規園芸作物の作出
 園芸作物は主に交雑育種によって品種開発が行われていますが、親品種の形質に制限される点や多大な労力と時間がかかる点等が課題となっています。近年、我が国が開発した重イオンビームによって、効率的に突然変異体の作出が可能であることが報告され、モデル植物ではその分子メカニズムも明らかになりつつあります。そこで私たちは園芸作物(ガーベラ、コマツナ、イチゴ、ストック、ニホンナシ等)に元素別イオンビームを照射し、効率的な新規園芸作物の作出を行っています(図3)。

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 本研究室では、フィールド栽培を通して基礎から応用研究まで一貫して行うことを理念とし、社会に貢献できる人材育成を心がけて教育研究を行っていきます。

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