教員・研究案内

環境社会学研究室

富田 涼都

 私たちが「環境問題」と呼んでいるものは、環境と社会の相互作用の中で発生しています。環境の変化が社会を変化させると同時に、社会の変化も環境を変化させます。「環境問題」はそのなかで発生しているのです。環境社会学は、私たちが生きるこの社会を調査・分析することによって、環境と社会の相互作用と「環境問題」の発生を明らかにし、理念や政策の検討などから問題解決に貢献しようとする学問領域です。したがって、研究においては社会学の知見だけでなく民俗学、文化人類学、政策学などの人間社会にかかわる周辺領域の知見が用いられますし、現場を理解するために生態学や工学、農学などの素養も求められます。

 この研究室では、現場におけるフィールド調査(社会調査)から地域社会の生業と生活を中心とした「人と自然の関係」と「自然を前にした人と人の関係」を明らかにし、そこで生じる問題の解決を目指します。例えば、私自身は茨城県霞ヶ浦や佐賀県松浦川などにおける自然再生事業と地域社会の関係性を考察したり、宮崎県綾町や福井県三方五湖において住民参加型調査の意義の研究と実践を行ったり、静岡県浜名湖における生態系サービスの持続的な享受に関する研究などを行っています。また、農業や中山間地の問題についても扱っています。

  現場の状況は現場ごとに多様であり、また焦点を当てるべき問題も数多くあります。そのため、学生研究においても個人が独立した研究テーマを自力で確立することが求められます。自力でのテーマ設定はたいへん厳しいものですが、農学部で学ぶというバックボーンを活かし、現場に根差した研究を行っていくことは、こんにちの「環境問題」の解決に貢献するだけでなく、人生の中でも意義深いものとなるはずです。それに挑戦したい方は、ぜひ研究室の門をたたいてみてください。

なお、業績等の詳細は http://researchmap.jp/read0133258/ をご覧くださ い。

霞ヶ浦の漁船
霞ヶ浦の漁船

松浦川・アザメの瀬自然再生事業の検討会
松浦川・アザメの瀬自然再生事業の検討会

参加型調査によって作成された綾町上畑地区の「ふれあいマップ」
参加型調査によって作成された綾町上畑地区の「ふれあいマップ」

三方五湖における参加型調査のワークショップ
三方五湖における参加型調査のワークショップ


浜名湖のアマモ場
浜名湖のアマモ場

フィールドにおける聞き取り調査(三方五湖にて)
フィールドにおける聞き取り調査(三方五湖にて)

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